日本刀・刀剣の買取店

古代から伝わる日本刀を様々な理由で手放したいと考える人もいるでしょう。しかしながら、日本刀や刀剣を持っている人は少なく、買取を検討する人も少ないのが現状です。それゆえに、売りたいけどどこで売れば良いのか、買い取ってもらえる可能性があるのもわからない人も多いのかもしれません。

このため、今回は日本刀を専門に買取を行っている業者をご紹介します。さらに、査定価格を上げるためのポイントも一緒に解説していきます。

日本刀の歴史

日本刀には、それぞれに時代背景が深く刻まれています。これまでの歴史を振り返ると、平安時代の後半から見られる太刀は鎬造りとよばれ、特有のカーブがあり、広い元幅と狭い先幅が特徴的です。その大きさはおおよそ76cmから79cmで、一般的な刀のイメージに近いかもしれません。

その後、鎌倉時代になると、太刀だけでなく、より取り回しが良い短刀も生まれました。さらに時代が進むと、鎌倉後期には力強さと華麗さを兼ね備えた太刀が増え、身幅が広くなる流行が見られました。この変化は南北朝時代にも引き継がれ、さらに大きな太刀、大太刀が作られ始めました。この大太刀は長さが約91cmにも及び、重量を軽減するための工夫として、重ねが薄くされていました。

しかし、室町時代になると、鎌倉初期の作風を模倣した刀が主流となり、大太刀の製作は見られなくなりました。これらの変化を通して、日本刀はそれぞれの時代の特色や流行を映し、独自の形状へと進化してきたのです。

そして、その進化は今でも続いており、現代に至るまで日本刀は私たちの生活や文化の一部として存在しています。この豊かな歴史と伝統を知ることで、日本刀の価値をより深く理解し、見る目が養われるでしょう。

日本刀・刀剣の買取店おすすめ3選

あなたが大切にしてきた日本刀や刀剣、それらを手放す際は信頼できるか囲炉裏業者を選びたいですよね。ここでは、長年の歴史を持ち、さまざまな刀剣の買取に対応するおすすめの買取店を3つ紹介します。

飯田高遠堂

高遠堂は現在、5代目の店主が刀剣の取り扱いを行っています。その歴史の長さと経験から生まれた信頼感が特徴で、刀剣コレクターはもちろん、国内外の博物館とも取引をしています。また、その関連性から重要文化財や国宝級の刀剣も、安心して買取を依頼できるのです。

飯田高遠堂の買取方法

飯田高遠堂では、直接買取、交換会への出品、出張買取の3つの方法で刀剣の買取が可能です。

直接買取は基本的な方法で、店舗に出向き、5代目店主による丁寧な鑑定を受けます。そして、その場で現金買取が行われますので、素早く現金化したい方に最適です。

交換会への出品は、専門のオークションに飯田高遠堂が出品を代行する形です。鑑札を持つ人のみが参加できる専門の交換会へ、貴重な刀剣を出品し、高額な落札を狙うことが可能です。

また、数が多くて持ち込めない場合は出張買取を利用しましょう。

飯田高遠堂の無料鑑定

売るかどうか迷っているけれど、自分の持っている刀剣の価値を知りたい、という方には無料鑑定がおすすめです。ただし、予約が必要なので注意してください。鑑定後は詳しい評価も教えてくれますので、刀剣の価値を把握するのに大いに役立ちます。

刀剣佐藤

刀剣佐藤は、公的機関指定の査定業者として刀剣の査定に深い知識と技術を有しています。さらに、公平な買取金額を提供するために、二人の専門家が一緒に査定を行うというこだわりが刀剣佐藤の魅力です。

来店買取

来店しての買取を希望する場合、まず電話での予約が必要です。予約を入れ、その日時に刀剣を持参して査定を受けます。必要書類は、登録証と身分証明書なので、これを忘れずにお持ちください。

査定が終わると、買取金額を提示され、納得できたら買取が成立します。支払いは現金や後日の振込など、希望の方法を選べます。

郵送買取

郵送買取の場合も、まずは電話で相談しましょう。「刀剣佐藤」からは梱包キットが送られてきます。この中に刀剣を入れて送付し、登録証と身分証明書のコピーも一緒に送りましょう。到着次第、査定が始まり、査定金額が通知されます。納得すれば買取が成立で、その日の15時までならその日中に振込されます。

訪問買取

数が多く、持ち込みや郵送が難しい場合でも安心してください。訪問買取にも対応しています。電話で依頼し、希望日時に査定人がお客さんの家に訪問して査定を行います。支払いは現金や振込から選択可能です。

つるぎの屋

半世紀以上にわたる経験を誇るつるぎの屋は、その経験と丁寧な対応で多くのお客様から高い評価を受けています。刀剣に付属する鑑定書などがない場合でも、その確かな技術で正確な鑑定を行います。

鑑定料や送料、キャンセル料、振込手数料、出張料等の費用は一切かかりません。全て無料で提供されています。買取方法は「宅配」「直接」「出張」の3つです。

宅配買取

遠方に住んでいる方や時間が取れない方は、宅配買取サービスがおすすめです。特別な梱包セットを無償で提供し、その利便性から多くの方に利用されています。

直接買取

近隣にお住まいの方や、自身で品物を持ち込みたい方は、直接買取サービスをご利用がおすすめです。ただし、店主が不在の場合もあるため、事前に日時を予約すると安心してご利用いただけます。お支払いはその場での現金、またはネットバンク送金のいずれかを選択可能です。

出張買取

刀剣類が多く持ち運びが難しい場合や、急な引っ越しで時間が取れない方のために、出張買取サービスを用意しています。ただし、出張買取の際には登録証と身分証明書が必要となりますのでご注意ください。

日本刀や刀剣の鑑定のポイントは?

日本刀・刀剣の鑑定のポイントは以下の通りです。

保存状態

刀剣の買取価格は保存状態に大きく影響されます。刀身の刃こぼれや柄の部分にカビ、鞘の状態などが査定価格を左右します。カビが生えていたり、刀身に大きな傷があったりすると、査定価格は下がる可能性が高いです。

一方、刀剣は古ければ古いほど価値が上がるアイテムではありますが、それは保存状態が良好であることが前提です。よって、古い刀でも保存状態が良好であれば、高額査定が期待できます。そのため、刀剣の保管は常に注意深く行いましょう。

時代背景

刀剣の価値を左右するもう一つの要素は時代背景です。特に鎌倉時代以前は、日本刀の黄金期とも称され、その時代の技術力は現代でも再現が難しいほどの精巧さであり、”ロストテクノロジー”とも呼ばれています。

そのため、鎌倉時代以前の刀剣は、その美しさや技術力を象徴するものとして、日本刀剣史上の最高峰と称されることが多く、現在でも高額で取引されています。このように、刀剣の時代背景も買取価格に影響を及ぼす重要なポイントであるといえるでしょう。

刀の長さ

日本刀と一口に言っても、その長さによって名称が変わります。30.3cm以下のものは短刀と呼ばれ、30.3cmよりも長く60.6cm以下のものを脇差といいます。また、60.6cmを超え90.9cm未満のものが「刀」です。

各種類ともにファンがいますが、通常はより長い方が査定額が上がる傾向にあります。具体的な数値としては、脇差は刀の価格の50%~60%、短刀は刀の価格の40%~50%程度と考えるとよいでしょう。

なお、日本刀の定寸は70cmとされており、この長さ以上のものは、特に高い評価を受ける可能性あるのです。

重要刀剣指定書などがあるか

刀剣の価値は、交易財団法人日本美術刀剣保存協会によるランク設定にも影響されます。同協会では、刀剣を「特別重要刀剣」「重要刀剣」「特別保存刀剣」「保存刀剣」の4つのレベルに分け各レベルに該当する刀剣には、「重要刀剣指定書」という名の証明書が付与します。この指定書を持つ刀剣は、非常に価値が高いです。

日本刀・刀剣を高く売るコツ

日本刀や刀剣を少しでも高く売るためのコツを紹介します。

刀剣の付属品を揃えよう

刀剣の付属品は、その査定価格を左右する重要な要素の一つです。鑑定書はもちろんのこと、保存用の箱や袋、さらには刀装具といったものがあれば、それらを一緒に査定依頼することが大切です。付属品が多いほど、刀剣の価値は向上します。

早めに査定に出そう

刀剣は、放置すればするほど劣化が進んでしまう性質を持っています。たとえ保管状態が良好であっても、時間の経過と共にサビが発生してしまいます。

刀剣に詳しく、メンテナンス方法を理解している人なら問題ありませんが、そうでなければ、なるべく早く、良好な状態で査定に出すことがお勧めです。

刀剣に詳しいお店を選ぼう

刀剣は、偽物も非常に多く、査定に自信がないお店では、リスクを避けるために不当に低い価格で買い取られてしまうことがあります。ですから、豊富な買取実績を持つ、刀剣に詳しい査定士がいるお店を選ぶことが重要です。

日本刀や刀剣を売るときの注意点

刀剣や日本刀を売る際、一つ注意が必要なのが「銃砲刀剣類登録証」の存在です。教育委員会が発行するこの証明書は、刀剣や日本刀の譲渡、相続、新規購入の際に必ず必要となります。故に、取得や名義変更は確実に行いましょう。

日本では、銃刀法により刀剣類の所持は基本的に禁止されていますが、美術品としての価値が認められ、正式に登録を行っている場合には例外となります。

重要なのは、「銃砲刀剣類登録証」の登録状況です。買い取りや相続を行った時点でこの証明書があれば、発行元である教育委員会への所有者変更の届け出が可能となります。そのため、所有者として正式に認められた上で、売却に進むことが望ましいでしょう。

まとめ

日本刀の買取を成功させるには、まず、自分の手元にある刀剣の価値を正しく認識することが大切です。そのためには、高く売りたいと願う売主は信頼できる専門家による査定を受けるべきです。

日本刀の価値はその芸術性や製作者、保管状態に大きく影響を受けます。国内外のコレクターの間で人気のある刀工の作品や良好な保存状態のものは、高額で取引されることが多いのです。

また、無銘の刀剣でも状態や芸術性が評価されると、思わぬ高値がつくこともあります。そのため、無銘の刀剣を持つ人も諦めずに査定を受けてみることをおすすめします。高額査定を狙うならどこのお店に持ち込むかは重要なポイントです。刀剣の鑑定に詳しい査定士が在籍し、実績のある店を選ぶことが大切です。適切な価値判断を得るためにも、事前の調査を忘れないようにしましょう。